(前回からの続き)
ファームでの構想段階から2年後、2019年6月。
小売電気事業を行う地域新電力「株式会社 三河の山里コミュニティパワー」
通称「MYパワー」(マイパワー) が発足した。
〈地域で電気を選べる状態をつくり、エネルギーの地産地消を推し進める〉こと。
そして、この山村地域の拠点病院である病院長(現在 名誉院長)と名古屋大学で進めてきた「高齢者の健康見守り」「移動支援」「お出かけ促進」の取り組み「たすけあいプロジェクト」の継続など
〈地域課題解決事業の原資づくり〉が主目的だ。
〈地域課題解決事業の原資づくり〉が主目的だ。
当初、我々ファームの面々と豊田市とで地域新電力会社設立の意見交換を重ねるなか、豊田市と協定を結ぶ必須条件として「中部電力の参画」を求められた。
電気の素人集団だけに小売電気事業を任すことにいたって、議会に納得してもらうこと、
今後の電力切替の普及を促すためにも、「中部電力というブランド」が不可欠だということだった。
それを受けて、当時まだ、送配電分離前の中部電力株式会社に協働事業の提案をした。
全く関心を持ってもらえなかった。
それもそうだ。競合する同業他社の立上げに参画する会社なんて普通はない。
しかし、奇跡が起きた。
拠点病院で病院長たちが20年以上続けてきた地域医療の活動について話し出すと、中部電力の役員が前のめりに聞きはじめた。中部電力として電力事業以外の新たな地域サービス事業に乗り出す経営ビジョンが立ちあがったばかりだった。その点で、山村地域の高齢者を対象としたICT活用の見守りサービス実証事業を協働で行える相手として認めて頂くにいたり、豊田市、中部電力、ファームの三者で協定を結び、地域新電力会社の設立にこぎつけた。
巡り合わせだった。
20年以上の地域に根ざした医療活動の経験と地域との繋がりを持つ当時病院長(現在、名誉院長でMYパワーの代表)の存在が大きかったからに他ならない。
20年以上の地域に根ざした医療活動の経験と地域との繋がりを持つ当時病院長(現在、名誉院長でMYパワーの代表)の存在が大きかったからに他ならない。
これ以上のMYパワーの物語は下記に譲るとする。
理解されにくいMYパワーの全容をわかりやすくまとめてくれています。
◎【簡潔レポート】「農中総研 調査と情報」2022年5月号 (pdf)
◎【詳細レポート】東北活性化研究所の事例調査 (pdf)
〜 MYパワーの設立経緯から特徴まで詳しく紹介